大阪・吹田市の放課後デイサービスで利用者の少年に暴行を加えたとして、施設の代表ら3人が逮捕されました。「アルプスの森」の代表・宇津慎史容疑者(60)、その兄・宇津雅美容疑者(65)、棟方日出海容疑者(62)の3人です。
宇津容疑者ら3人は今年2月から3月にかけて、施設内で当時15歳だった利用者の少年を殴ったり、床に叩き付けたりした疑いが持たれています。 この施設については過去にも送迎中に利用者が行方不明になりその後、死亡しているという事件が発生していました。
今回のニュースそしてこの短い間での事件発生に「過去の事件は事故ではないのでは?」という声も上がっています。
「アルプスの森」とは?宇津慎史は施設長。顔とSNSは?
アルプスの森とは合同会社ミヤビが運営する放課後デイサービスで、今回逮捕された宇津慎史は施設長です。
宇津慎史容疑者のXはこちらです。
アカウントの内容を見てみたら全く投稿がなく、1件だけリツイートしていました。
支援内容としては、生活介護、放課後等デイサービス、児童発達支援があります。
放課後デイサービスのページの中には、「当事業所ではお子様の個性に合わせた療育を実施しています」と記載されています。
発達障害などを抱えた子供たちを放課後預かっていたものと考えてよさそうです。
また「児童発達支援」を見ると、障がいのある児童に対して支援すると書かれています。
合同会社ミヤビが運営する「アルプスの森」は普通の学童ではなく、何らかの発達障害などを抱えたお子さんを預かっていた施設の可能性が高いです。
過去にも色々ブラックなことをやっているとの声がある合同会社ミヤビの施設ですが、アルプスの森でつい昨年に起きた事故もありました。
アルプスの森が過去起こした死亡事件は、本当に死亡事件だったのか?
2022年12月放課後デイサービスにおける送迎時に、13歳の清水悠生(はるき)さんの死亡事故が発生しました。
事故は送迎車が施設に着いた時に起きました。
車の乗り降りの際に事故が発生しやすいことを認識していた清水悠生さんの両親は施設側に、2名体制でで降車するように依頼していました。
事故が起こった日、2名体制でさせるところ1名で行った結果、清水悠生さんは職員の手を振り解いて行方不明となり8日後に川で発見されました。
実際は手を振り解いて4メートル先の川に落ちて溺死していたと言います。
事故に対してアルプスの森は何の説明もないため、遺族の方はオンライン署名活動を行って施設側への説明を求めています。
2023年10月31日で署名期日を迎え、手書き・オンライン合わせて5,759人の署名が集まったと近況報告にあったその矢先の今回の事故です。
今回の暴行事件から過去の死亡事件は本当に事故だった?
今回の事件では宇津慎史容疑者、宇津雅美容疑者、棟方日出海容疑者の三人が15歳の少年にバランスボールをぶつけて遊んだり、髪を掴んで叩きつけたりといった暴行が発覚しています。
障がいがある子供たちを扱う仕事はとても大変なことであることは間違いありません。
しかしバランスボールをぶつける、髪を掴んで叩きつけるは指導でも何でもなく暴行以外の何ものではありません。
過去、清水悠生さんが送迎時に亡くなった事件について疑問の声も出ています。
二人体制で送迎が必要なお子さんを降車時に一人の職員だけで対応しています。
この時の経緯などはご両親の話を見るに、全く説明がされていないと思われます。
手を振り解いて逃走してしまった時にちゃんと探したのでしょうか。それとも故意に放置していたのでしょうか。
今回の暴行事件で昨年の死亡事故の疑念が深まるばかりです。
本当に「事故は防げた」のか。疑問の声も
身長もあり「危ないと思っても行きたかったら行ってしまう」状態であった悠生さん。
第三者から見たら確かに非常に怖いと思うところはあるかもしれません。
確かに施設側が二人で対応すべきだったところを一人で対応しなければならなかったのは問題です。
しかし事故が防げたかというと、果たしてそうでしょうか。
福祉施設での度重なる事故について、施設側の落ち度は確かにあるかもしれません。
知的障害者、重度の自閉症患者の親は疲弊しており福祉施設に頼らなければやっていけない家庭も多いのは事実です。
暴れる子供を他人が預かり、子供が怪我をしたら責められ子供に怪我をさせられても当たり前で済まされるとなると暴力で暴力を制するような職員が増えてしまうのかもしれません。
重度の自閉症児童が社会がどのように受け入れるかは今後も課題となるのではないでしょうか。