【不安になる必要なし】エムポックス=サル痘。普通の生活でかかるリスクは極めて少ないが感染者との接触は要注意

雑学

厚生労働省は今年9月に「エムポックス」への感染が確認された埼玉県に住む30代の男性が、先月、死亡したと発表しました。エムポックスでの死亡は国内初。男性は海外渡航歴はなく、HIV感染者だったそうです。

エムポックスとはかつてサル痘と呼ばれた病気です。誰もがかかりやすい病気なのでしょうか?女性と男性どちらがかかりやすいのでしょうか?初期症状、感染経路、ワクチンなどについて調べてみました。

エムポックスとはサル痘

エムポックスは、エムポックスウイルスによる急性発疹性疾患です。主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含む)、患者と近くで対面し、長時間の飛沫にさらされた場合、患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染します。
 エムポックスの潜伏期間は6~13日とされており、潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などの症状が0~5日続き、発熱1~3日後に発疹が出現します(発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの前駆症状が必ずしも認められない事例が報告されています)。
 発熱、発疹等、体調に異常がある場合には身近な医療機関に相談するとともに、手指消毒等の基本的な感染対策を行ってください。

厚生労働省HPyより

「エムポックス」の感染経路は、感染した人の皮膚や体液などに触れた場合(性行為含む)、飛沫経由や患者が使用した寝具などに触れた場合に感染します。

したがって感染者や患者と道端ですれ違っても感染することはありませんが、接触には気をつけるべきです。

「エムポックス」の症状は6〜13日の潜伏期間ののちに発熱、頭痛などが起き、その後発疹が出ます。
多くはその後に自然に治っていくものの、健康状態や合併症によって重症化します。

そして皮膚の二次感染や敗血症、気管支肺炎、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすこともあります。

「エムポックスは多くは自然軽快するが、小児や妊婦、免疫不全者で重症となる場合がある。」と言われ、免疫が弱い状態にある人や免疫不全の人には重症化するリスクが高いようです。

今回亡くなられた男性もHIV患者で免疫不全でした。

最近では初期症状が見られないものも発生

2022年5月以降、欧米では従来の報告と異なる徴候が示されているとされています。

 ・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること
 ・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
 ・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること

厚生労働省HPより

エムポックスは男性と女性どちらに多いの?

結論から言うとエムポックスは男性が圧倒的に多いです。
割合で言うと女性がたった2%で男性が98%というデータもあります。

密接な身体的接触によりサル痘に感染する可能性は全ての人にあるが、これまで判明している感染者の「大多数」は同性愛者もしくはバイセクシュアルの男性だと、CDCのロシェル・ワレンスキー所長は述べている。

16カ国の500人を超すサル痘感染者を調べた最近の調査によると、感染者の98%は、男性と性交渉を行っている男性だ。そして、95%の症例では、性的接触が感染ルートである可能性が高いという。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/08/post-99252.php

男性の同性愛ネットワークの中での性交渉によって広がった可能性が挙げられており、

多くの通常の暮らしをしている女性や子供は必要以上の心配をする必要がないと言われています。

エムポックスはなぜサル痘から改名したのか

英語ではMonkeypox Virus(モンキーポックスウイルス)と呼ばれているので、サル痘と呼ばれていました。

しかし差別的な表現に繋がったことや動物福祉の観点からWHO(世界保健機関)が「m-pox」(エムポックス)に変更しました。

エムポックスのワクチンは必要か

予防法としては天然痘のワクチンが有効とされていますが、ナショナルジオグラフィックの記事では「サル痘に天然痘ワクチンが効く」は定説ではないと言う記事があります。

「サル痘に天然痘ワクチンが効く」は定説ではない

「天然痘ワクチンがあまり接種されないのは、副反応が最も強い部類のワクチンだからです」とポーランド氏は言う。旧来の天然痘ワクチンは、脳炎や心筋炎をはじめとする重大な副反応のリスクがあるので、妊娠中の人や心疾患、免疫不全がある人など約3人に1人は接種を受けることができない。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD2285Q0S2A820C2000000/

天然痘ワクチンは副反応が強いため重大な副反応があります。

記事内では検査体制や治療法、ワクチンもあるためさまざまな対策が取れることが幸いだと締めています。

新型コロナウイルスで過敏になりがちですが、落ち着いて情報を確認したいものです。

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